夏の暑い一日

Ryo-hei2005-08-16

”人類の歴史は同時に戦争の歴史でありました”
 昨日で戦後60年を迎えた日本。全国各地で追悼式典が開かれ、9・11衆議院選挙を迎えた元・国会議員さん達もこの日ばかりはと、且つは望み、且つは望まずして英霊となってしまった方々に追悼の念を捧げた、2005年8月15日。60年前のこの日、生き残った兵士の方々は、目に無念の涙を浮かべ、歯をこれまでかとばかりに食いしばって、天皇の敗北宣言をラジオ越しに、ただただ聞いていたことでしょう。その日もきっと、蝉のうるさい夏の暑い一日。地面は湯気を吐き、これは夢だと思わせんばかり。
 過去3000年の人類の歴史のうち、全く戦争・紛争の行われなかったとされるのは、たった幾十年だということを、高校生の頃本を読んで知りました。その間何億人の方々が悲しみに暮れ、一体何のための戦争だったのかと地面に崩れ落ちたことでしょう。戦争も近代化していき、一気に何百人もの人を殺せるようになり、同時にその技術を活かし、今の便利な生活があるのも確かであり、その人口・出会いの歪みにより僕らが生まれることができたのもまた確かです。2つもの原爆を落とされた日本も、中国・朝鮮侵略時に生物兵器などの残忍な兵器を使ったとされています。
 望まずして戦地へ駆り出され、悲しむのを避けるため、友を作らないようにしていても、激しく苦しい戦場を共にしできた友人が、目の前で一瞬にして泥人形と化されても、なおも振り返らずに前へと進む、一兵士。止まれば我が身。背中でゴメンと心は泣き崩れた。止まらぬ涙で顔にへばりついた泥を落としながら、目の前の一体誰ともしれない、同じ境遇やもしれない異国人へと銃を向ける。打たねば、打たれる。
 しかし、彼もこんな戦争したくてきてるわけじゃないかもしれない。彼を待つ妻や子供がいるやもしれぬ。妻は子供の前では明るく、悲しみを微塵に見せず。こんな悲しみを子供に負わせたくない。子供は寝付いたはずだと、夫の写真にすがり泣き明かす。それを覗いてしまった子供の無知な視線。彼もそのうちわかる日がくるだろう。愛する者の最期の笑顔の儚さを。
 パンと放つ銃声と共に、自分の理性が空へと抜け出そうとしているのを感じる。自分はどうかしている。彼を待つ人々の最期の望みを断ち切り、彼らに愛する者の死亡通知を渡したのだ。それでも彼らは、今となってはなくなった望みにすがり、へばり、涙を流し、切に切に祈っているに違いない。自分は何を仕出かした。そしてこれからもこれを繰り返すのか・・・しかし、自分は悪くない。そうだ・・・自分は何も悪くない。いっそ、理性など捨てようか。狂気、凶気の夏の暑い一日。
 こんな人が何人もいたに違いない。もし生き残って、家へ帰れたとしても、もうまともな神経で生活をできるかも危ういのだろう。それでも繰り返して、繰り返して築く人類の歴史。それを僕らには止める力はないのだろうか。そんな世界に生まれてきたから仕方ないのだろうか。なるべく目を背けて通る方が正常なのだろうか。
 自分の父親は転勤族で2、3年に1度は転校していた。小学校1〜2年の時は長崎にいた。長崎は坂だらけで、しょっちゅうチャリでこけて、ワンワンと泣き見ず知らずのおじさんに家まで送ってもらっていた。まだ幼稚園にも通ってない弟が、勝手に外へ出てしまって、親も仕事で、一人探しに坂を下った記憶もある。
 日曜日は100円玉を握り締め、朝も早くからゲーセンへ”サムライスピリッツ”をやりに坂を下り、結局5分も経たずにまた坂を上った。スイミングスクールを通うのが嫌で顔をしかめながら坂を下り、ピアノ教室の帰りは日が暮れて真っ暗な坂を上る。
 そんな自分の小学校の裏庭には、防空壕があった。”あそこに骨が見える”なんてハナタレ小僧に脅され、ケイドロの時もそこだけは全速力で駆け抜けた。ちょうど校舎の影になっていて、1年を通して冷やりと涼しい。
 そんな学校に通学路でみつけた小さなイモリを持ち込んで、お道具箱に隠しておいたのに、女子にチクられ、”裸足のゲン”がおかれている図書館の横になくなく逃がしてやった。帰りに探してみたが、もちろんいなかった。
 夏休みに入ってしばらく経った、8月の中旬には登校日があって、はじめは学校の中庭の像の前に集まって。浦上天主堂やら平和公園やらを回った。浦上天主堂の前の公園ではよく遊んでいたが、その日ばかりはちっとも楽しくなかった。あそこにはよく鳩がいて、邪魔だった。スーファミのソフトを貸してもらう約束して、夜遅くまで待ってた記憶もある。結局彼はこなかった。平和公園の、平和の像は、平和の象徴の鳩の、平和な糞によって、平和に汚れていた。その周りには、おじいちゃん・おばあちゃんが写真を展示していたが、あの頃の自分には直視できない程の代物だった。白黒ってのが、さらにあの頃の自分の恐怖心を煽り、見たら夢に出てきそうだった。
 結局、その夏休みの登校日で習ったことはあまり覚えていないが、暑くて生生しい空気だったことはよく覚えている。できれば、もう二度と吸いたくないような空気だ。その頃の自分にはそれも、蝉のうるさい夏の暑い一日に過ぎなかった。

Strawberry Muff

Ryo-hei2005-08-12

”だけじゃないテイジーン!”
 いやはや夏休みは働きまくって、夏をも感じず、はやもう海にもクラゲがでる今日この頃。どうも、僕です。5日のうち休みは1日のみという強硬シフトを組んだ夏休み。皆様どうお過ごしでしょうか?俺はこの夏休みで45〜50万稼ぐという目標に向け、ジャンジャンバリバリ働いておりまする。金貯めて秋からは英会話学校に、バンドメンバー探しという僕にとってはそれはそれは充実した日々を過ごそうと、日々扱いづらいバイトの社員さんによるストレスを溜めに溜めてるしだいでござい。自分のこれまでの人生から考えると、こういう計画は脆くも崩れ去るのが常だったんですが・・・。来年の夏こそ、夏フェス+海海という大学生らしい夏を満喫しておきたいものです。夏休みというローングヴァケイションを授かることができるのも、あと幾数回。しっかりと味わっておきましょう。
 さてさて、つい2日前、八木さんに原付を見てもらうためうちに来てもらったんですが、ひょんなことから秋葉で材料を買い、ファズを作ろうということになり、久米っちも連れ添っていざ秋葉へ。八木さんの行動力にはいつも驚きながらも、ついて行っちゃう僕。東京に来たばっかの時を思い出します。
 夜も9時くらいに酔ったまま新宿に社会見学へ。途中でイチゴなんか買っちゃって、電車の中、雑踏の中、ゲーセンの中ところ構わずイチゴを食べつつ見学。自分はつまみの牡蠣で気分が悪くて、よくよく覚えてませんが、その時、しっかりと、初めて、新宿の空気を胸に取り込んだわけです。
 話は戻って、秋葉。どこもかしこも電気屋。秋葉系と呼ばれるオノコはあんまり見かけませんでしたが、やたら外人が目につきました。もはや、日本の秋葉から世界の秋葉ですね。秋葉系と呼ばれるオノコは、この街のコアな奥地に生息してるのだろうかと思うとワクワクしてきました。しかし、目的はファズです。携帯片手の八木さんに連れられ、古びたラジオデパートなる古ビルへ。
 中は薄暗く、”AKIRA”にでも出てきそうな狭い建物。これをデパートとよく呼んだなと思えるほど狭く薄暗い。露天がズラッと並んでる感じで、どこも実験室にあるような小さな部品を売っていて、3軒に1軒は閉店中。しかし、エスカレターはちゃんと常備してあって、3Fへ。
 何を買えばいいのかもわからず、そのデパートの中の本屋的な露天で八木さんが本を買い、それを片手に+店番のおじいちゃんにききつつ部品を買って、しめて3000円也。これでファズが、しかも自分が持つ初めてのエフェクターができるのかもしれないと思うと完膚無きまでに安い!かなり有効的かつプライスレスな3000円となりました。普通に部品買っちゃったけど、マニアな人にとっては涙ものの部品なのかもしれない。福岡じゃーきっと買えないし、英国クリス社製とかが売り文句だったし。あの古びた建物は人によっちゃぁ輝いて見えるのかもしれない。
 そのままハリーさん家で製作開始したはいいけど、結構わかんないし、ハンダ付けムズイ。途中久米君に手伝ってもらいながらも、一山越えたとこでその日は終了。感謝感謝、久米っち。俺も曲を完成させたくて、一旦家に帰ってシャワー浴びて、ハリーさん家に戻るもその後は皆でゲームをすますた。案外面白くて、よかったです、あのメガネ。
 明日は八木さんとファズ作りの続きをする予定。明日で完成すればいいなー。とりあえず、合宿までには完成させてそれでTHE HIVESを演りたいなー。てか、レッチリも早く曲決めなきゃだなー。毎度のことながら、あのメンバーじゃあんまり練習しないだろうし・・・。
 名前付けるのが好きな自分はこのファズに”Strawberry Muff”と名付けたいです。あ、今日ジーコがリングから千切れちゃいました。右です。わかる人に報告しておきます。

久米vs巨大妖怪ショーン・ベン

Ryo-hei2005-08-07

 いやいや、五味隆典は強いねー。今回は判定勝ちであるものの、終始五味ペース。フィニッシュを決めさせないところはさすがシュート・ボクセ・アカデミー。でも、グランプリまでに詰めに磨きをかける必要性を再認できてよかったんやないかな?シウバを引きずり出すのも夢ではない。がまだす、日本軽量級人。しかし、ボクシングにせよ日本人は重量級ではあまり結果を出せないなー。武蔵はK−1で頑張ってるものの、人気・選手層はプライドに持っていかれちゃってるし。頑張れ、高坂、藤田、小川!藤田、小川はプライドにも、もっと出て欲しいなー。こう見ると日本重量級陣を支えているのはプロレス。プロレスラーはホントに強いんです!自信を持って僕はここに叫びます。
 と、まぁ格闘好きな人しかわからず、見てる大多数にひかれちゃう(上田のHR/HMネタ並に)ような出だしですが、久しぶりどうも、僕です。上田のお熱なHR/HMネタも嫌いじゃないです。共に突っ走ろうぜ、上田!と言いつつ、一人で上田を走らせちゃう、Sな僕。今日は一部に好評”久米vs巨大何某”モノを久々に書こうと、キーボードを走らせる次第でございます。読むか否かはあなた次第。小ネタも充分散りばめてあります。どうぞ、流し読んでござい。
 
 本日も相も変らず夏。いつもは、蝉の文字通り命を削りながらの叫びを尻目にクーラーの効いた自室でうとうと昼寝に精を出す久米も、レポート提出を明日に控えた今日ばかりは、熱に犯されゆらゆら煮立つアスファルトの上を、自転車でアスファルトと共に揺れながら学校への旅路を進まねばならなかった。途中で買ったジンジャエールもアイエドに着く頃にはじんじゃえーるになっていた。
 今宵は花火大会ときいていた。課題を終え、自分の自転車を探している頃にはもう花火が夜空を賑わせていた。菊先、牡丹、錦先、銀波先。久米のハンドルは自ずとその花火の打ち上げられている方向へと向いていて、それを遮るものもない。暇つぶし程度に久米はタイヤを転がす。途中、多くのカップルを追い越した。
 およそ花火大会会場に来ているほとんどの若人は、その若さゆえ年寄りに嫌われるような部類のヒューマノイドだ。老人にとって、若さはそれだけで罪であり、自分の栄光を輝かせる為の格好の研磨剤である。磨いて磨いて自分の過去の誇張に励み、尊ばれる事を代償に得た”深紅の丸い自己満の果実”は、その手軽さゆえ多くの者を惹きつけ、彼らに”歪み”を与える。その”歪み”によってできる、”心の皺(しわ)”は老人という階級を決定づけるバッジのようなモノでもある。”最近の若者は・・・”で始まる小言は何千年前から、この世界の空気を響かせていたそうな。歴代の老人の小言が正しいとなると、弥生人はたいそう礼儀作法に満ち満ちた輩ばっかだったのだろう。それ故、寿命が短かったのかもしれない。
 ホントは一人で来るつもりはなかった。”小さな誤解”に載った”大きな誤解”によって、久米の恋は脆くもつぶれ、淡く儚い薫りとカケラを残して、久米の手からサラサラと音も立てずに滑り落ちた。久米はそれを引き止める術を持たなかった。しかしながら、”それをそれと受け止められた自分”に驚いた。その”自分”に、”苛立つ自分”がそのうち産まれるのかと思うと、地球の重力を感じずにはいられなかった。
 花火を観たのか観なかったのか、もしくは10分だけ見たのかわからない若人達が引き上げていくのと同時に久米も引き上げた。帰りの道は蒸し暑かった。アスファルトが、今のうちだとばかりに蒸気を吐き出しているようだった。きっとアスファルトも生きているのだ。久米はそんな妄想も鵜呑みできる程、疲労困憊していた。久米は尿意を催し、多くの人がそうするように近くのパチンコ屋で用を足した。
 久米は初めてパチンコ屋に入った。なんだか賑やかで、異様に冷えていて、”金欲に飲まれたヒューマノイド歓喜と憎悪に満ちた空気”をしかとそこに認めた。それに耐え切れず、用を足して足早にトイレから駆け出た瞬間だった。大きな液体の塊が、トイレとカウンターを隔てている壁を突き破り、尾を引きながら台を倒しながら這っていった。
 ”例のアレだ。”久米は慣れたように、その”奇想天外摩訶不思議な現象”を認めた。ここ何年か続いている、”巨大何某モノ”であって、自分は戦わせられるのだと。”それをそれと受け止められた自分”に驚いた。結局勝つのだし、やってもいいか。そう思いつつ、巨大な液体の塊の跡を追い階段を下った。頑張ってちょうだい。
 1階はひどい状況だ。巨大な液体の塊に倒された台から飛び出したパチンコ玉が、且つは山となり、且つはテムジン川のように店外に噴出していた。しかも臭い。久米は容易にわかった。あいつは小便を媒体としている。そして多数のヒューマノイドの小便が合わさると、かくも形容しがたい臭いになることを知った。小便と玉によりかなり歩きづらいが、一歩一歩確実に小便の塊に近づく。
 背後から襲い飛び掛かるも相手は腐っても液体。久米は顔面から小便に突っ込み、その”高い鼻”を地面に打ちつけた。ゆっくり鼻をさすりながら久米は立ち上がり、帰ることに決めた。だって、液体なんだもん。無理じゃねーかよ。仕方ねーだろ。そのうち誰かがどうにかしてくれる。しかも幸いにも、さっきの恥ずかしい失態は誰にも見られていない。満足して場を去ろうとする久米の前に誰かが立ちふさがった。
 上田だった。”そう簡単に諦めるなって!”何故か異様に熱い上田に、これ以上何かグチグチ言われるのも酌なので、久米は延々と語る上田を尻目に帰ろうとした。すると、上田が小便の塊に向かって駆け出した。”やめとけって”久米の忠告も空しく、案の定上田も背後から襲い飛び掛かった。そして、その”低い鼻”を地面に打ちつけた。だから、やめとけって言ったのにと久米は思うも、上田はゆっくり鼻をさすりながら立ち上がるや否やまた襲い飛び掛かった。なんだコイツは!?無駄だとわかってもなお、襲い飛び掛かる上田の姿に疑問を感じずにはいられなかった。なおも飛び掛り続ける上田。
 ”やめろって”もはや鼻血だらけの上田を久米は掴みかかる。”無駄だってわかったら諦めるのかよ!”久米は言葉を失った。パチンコのホールに”水”を打ったように静かで、もの凄く色んな意味で”クサイ”空気が流れる。その空気はさっきの”金欲に飲まれたヒューマノイド歓喜と憎悪に満ちた空気”を掻き消した。雑草魂。逆境にくじけるな。彼以上にその言葉が似合う男が果たしてこの地球上にいるのだろうか?久米は篤く感動した。”・・・お前一人にカッコイイ事させるかよ”久米は上田のまやかしに、ものも見事に飲み込まれ、小便に襲い飛び掛かった。
 顔面を地面に打ち続ける二人の漢。無駄が無駄のままで終わっていいのか?それを必死に体現し続ける馬鹿二人。鼻血をぶちまけ続ける夢追い人二人。そんな彼らにプロレス魂を感じずにはいられない。そんな二人に根負けしていくように、小便の塊、”巨大妖怪ショ−ン・ベン”は体を縮めていく。だんだんと体が飛沫となり小さくなっていっているのだ。ある一定の大きさを下回ると、妖怪ショーン・ベンは満足げに弾けて散った。
 無駄が無駄でなくなった瞬間。上田と熱い握手を交わす久米。もはや言葉はいらぬ。手を通しての意思疎通が可能になったヒトトキであった。その興奮と言えば、何事のも変えがたいものである。再び自転車で帰る久米に、アスファルトが後押しをしているように、帰りの家路の所要時間は短かった。
 家でシャワーを浴びる久米。鼻血と小便を全て洗い流す。小便の臭いが消えるまで体をこする。今の彼の頭に他に方法があったのではないか?という疑問は微塵も浮かばなかった。”今日はどんな日だった?”と誰かにきかれたら、久米は”充実した1日だった”と答えるに違いない。シャワー室から出て、頭にタオルを羽織った久米の鼻をつく”匂い”は小便でなく、あの淡く儚い”匂い”。わかってもらえるまで話をしよう。たとひ、わかってくれずとも、一度自分が好きになった女。このままでは思い出と成り果てても、後悔するであろう。コーヒーを片手に携帯のメモリーを開く久米の後姿は、一種の成長的なものを”匂わせていた”。

文月の最期

〇今日はちょいと小説チックに1日を書いてみますー。
 朝起きてテレビをつけた。
 起きたと言っても実際のところ、その前寝ていたかもわからない。最近は決められた時間寝るというのが、滅法苦手なのだ。時間を決めなければ別に普通に寝ていられる。しかし、何時に起きなければという時は、寝るというよりも、ベットで夢と現実を行き来するか、その狭間で綱渡りのようにゆらゆらと時間を潰すといった方がしっくりくる。この場合、体の疲れはいささか取れないが、寝ないより精神的に楽である。結局のところ、寝るのと起きるのが苦手なのだ。寝るのが苦手と思うと、ますます寝れず深みにはまる。底の見えないどす黒いソースのルツボに、ゆっくりではあるが確実に、正確なペースでずぶずぶと沈んでゆく。そこから抜け出すには、それが夢であると気づく他ないが、まだ気づけそうにない。気づく必要も今はない。
 テレビでは渦中の”真光元”の生みの親、堀氏が芸能人や専門家に囲まれて討論会を行っていた。テリー伊藤飯島愛、ダンカンが攻め立てる。堀氏は自分に非があるのも認めるが、”真光元”の効き目については譲らない。完全に1対多数である。これで討論会と呼べるのだろうか。堀氏にだって弁解人くらいつけたってよかろうに。これでは”絶対正義”が大勢で”悪”を力で有無を言わさず捻り潰してるようにしか見えない。そのおかしさに気づいているのか、進行役の爆笑問題はほとんど話さず終始興味なさげだった。
 それがこの番組の狙いなのだろう。裏方がカンペで出演者を捲くり立てる。テリー伊藤だってただの役者してるだけなのだろう。実際のところ、自分は母親の過失が1番大きいと思うが、場所も時期も悪い。しかもビジネスにならない。これがテレビだと思うと残念でならなかった。
 その後、髪を切りにいつもの店へ行き、そのまま一人で下北をぶらつきに行った。髪はいつもと違う感じに切ってもらったが、案外悪くはない。合宿でやる予定のVELVET REVOLVERを聴きながら電車に乗り込む。一人で電車に乗ってどっか行くってのも悪くはない。そういう自分も好きなのだろう。結局、大抵の好きな事っていうのも、それをしてる自分が好きと言い換えられる。性格もそうだろう。自分の性格が心底嫌いなんて奴はいない。嫌いなら変えればいい。変えられないってのは、心の中では自分の性格が好きか、精神病なんだろう。それを表面上では嫌い嫌いと言ってるほどのナルシストはどうにもならない。とりあえず、今はそう思っている。
 下北に着いたらTHE DOORSに変えた。VELVET REVOLVERは違う感じがした。言うまでもなくカップルばっかりである。これは、もう言うのも飽きたくらいだ。いつもの細い空間の店でお香を買って、外に出る。もう夕暮れで日差しは淡い。歩いて回るにはちょうどいいくらいだ。俺が思うに下北ってのは結構イイ街だ。ギターを担いで仲間とつるむ奴らや、お洒落なワンコを連れて歩くカップル、自分みたいに音楽聴きながら一人ぶらぶらする奴。きっと話してみると案外イイ奴がいると思う。雰囲気も、渋谷とか原宿みたいな余計に派手で今らしい空気もあるが、それも程いい感じに抑えられているし、少し駅から離れると癖のある古懐かしい空気に満ちていて、全体的に何かを生み出すポテンシャルやエネルギーに溢れている街なのだろう。来る度におなかいっぱいな気分になるが、何回も来てしまう。実際、東京に来て1番多く訪れた場所である。自分はちょいちょいそのエネルギーを貰いに下北に来ているのかもしれない。
 最終的にビレッジバンガードで、ポケット灰皿と迷った末に三島由紀夫の”豊饒の海(四)・天人五衰”を買って帰った。音楽関連の本はどれも高いし、ピンとこなかったので見送った。三島由紀夫の文はどこを捨てて読めばいいかわかりづらく、読み終わる頃には秋になっていそうだ。

破那媚

 今日のバイト帰りはいかにも夏らしかった。夜も深い調布なのに、徘徊者が結構いる。もちろん若者。もちろん浴衣。若いエネルギー、バイタリティーセクシャリティーが溢れんばかりに満ち満ちてるねー。いやー、くやしいけどこれが夏って感じ、夏って雰囲気、夏って匂い。コレがなけりゃただの暑い時期って言ったら、過言だねw自分も夏の一部になりたいどうも、僕です。前々から知ってたけど、今日は花火大会だったんだねー。せめて、バイトなんかせずに、みんなでビールを仰ぎながら花火観賞したかったわ。もちろん、浴衣を着た彼女なんかと遠出しちゃう方が全然いいけどね。何年これに憧れてきたことか。今年も夏の夢に散る結果に終わると思うけど。
 今日はパチンコのバイトだったので、花火の音さえも聞こえなかった。その音波を捉えようと耳をすませても、やっぱ無理。聞こえるは、トランス、アナウンス、玉がぞろぞろと店内を行き来する音ばかり。諦めて、日本の心を解すことを断念したおじさん・おばさんのお世話をする事に。あ〜あ、今年の夏はこのお方達と過ごす時間が一番長そうだし、イイ思い出もできねーなー。なんて思っていると、常連さんがチュッパチャップスくれました。・・・夏の思い出ねー。カメラに写らないようにこっそり胸ポケットにしまいました。
 今日は稼動が多いと思っていましたが、やっぱ花火見に行く人が多くて少なかったです。不幸中の幸い。花火の事なんて忘れて、ダラダラとホールを巡回して9時過ぎ。いきなり、来店する人が増えてきました。毎年そうらしいんですが、花火終了後ションベンしに立ち寄る人が多いそうな。若いカップル、カップル、カップル。みんなションベンしにトイレへ。連れションする小便カップル。浴衣ばっかで、みんな2割増し。しかし、みんな小便を垂れるんだと思うと1.5割増しに留まる。トイレしづらそうだな・・・。それでも、1.5割増しなんだから浴衣は素晴らしい。
 途中から接客も”いらっしゃいませ、トイレはあちらでーす”に変えてみたりもした。なかなか声が通らず素通りされる。こんなにみんながいっぱい小便をすると、小便が溢れて店が小便まみれになるか、小便がゲル状になって巨大な妖怪”ショーン・ベン”が現れても・・・不思議である。”巨大”妖怪ショーン・ベン・・・久米呼ばなきゃなwこれでそのうち話を創造しよう。乞うご期待。
 東京の人って結構律儀で、小便ついでにちょっくら打っていってくれる人もまちまち。打ってくれるのはいいんだけど、結構遊戯の仕方わからない人もいて、お金の説明するのダルイ。しかも、男が打って横の台に女が座る・・・邪魔。ベタベタしながらエスカレータ登ってくる・・・逆回しにして送り返したい。正直羨ましいですけど。”ジュン君、スゴーイ。パチンコもできちゃうの?悪そうでカッコイイ〜。あっ横顔も素敵ー!”なんてカップルいたら・・・。いるのかな。いねーな。
 まーなんだかんだ言ってますが、結局のところ彼らが羨ましいんです。幸せには勝てませんよ、僕ら。ねっ、千葉ちゃんwブログ読んだよー。

English Muff’n

Ryo-hei2005-07-20

 いやー足腰が痛い。昨日のパチ屋バイトで疲れたからだろう。なんせ暇だったんで、秘技”確変下ろし”を使いまくったからだ。”確変下ろし”・・・名前的には、愚地独歩がこの技でヒグマを殺してしまいそうな感じですが、ただパチンコで確変中にドル箱が満タンだったら、呼ばれる前に下ろしに行くだけの事です。しかし、侮る事なかれ。これは、武蔵のローキック張りに地味に効いてきます。稼動が増えてきても、呼ばれる事が少ないんですから。暇なら備えよ!もう立派なパチン子どうも、僕です。いやいやいやー、レイ・セフォーが武蔵に負けてしまうのが歯痒くて・・・歯痒くてなりません。レイ・セフォー強いのになー。GP制覇してもおかしくないと思うのに。武蔵にはどうも勝ちきれない。
 久々に更新です。ブログ書く周期がだんだんと長くなってきてきてます。しかし、絶対に辞めません。書きたいことはいっぱいあるけど、どうも時間があんまりなくて。書くからにはしっかり書きたいってのが、心のいたるところにありますからねー。いつも通り遅ばせですが、先週の日曜日(福田in原宿〜渋谷with千葉)について書きたいと思います。
 前日のバイト中に、久々に原宿でも行ってみたいなーと思い、夜中の2時に千葉ちゃんにTEL。勉強主体で!ってことでついて来てくれました。結局、やっぱ勉強できなかったんですけどね。
 13:00に待ち合わせ→原宿。いやー久々にこれだけの群集を見ると圧巻です。遠くの人は蜃気楼がかかってモヤモヤしてますが、迫力があります。んーーーがっ!って感じで。何回か千葉ちゃんを見失ってしまい、間違って赤の他人に話しかけること幾数回。そこから始まるホニャララなんてありません。恥ずかしいだけです。んで、原宿で適当に買い物済ませ、the white bandしてる人を探しながら渋谷まで歩きます。こんだけ人いたのに、見つけたのは10人もいませんでした。あんなに売り切ればっかなのに、一体どこの人が買っていってるんだろうか。してても、見かけはチャラい人ばっかだし。話によるとCMでキムタクがしているそうな。俺はPCでたまたまみつけただけなんだけど、有名人による効果はテキメンなんでしょうね。そんな奴は金 卓になってしまえ〜バビバビ〜。てな感じで、タワレコで千葉ちゃんがやっと犬式のアルバム買ったり、無印のカラーペンコーナーに加藤へのダイイングメッセージ残したりして、イシバシ楽器へ。
 自分はエフェクターというものを持っていないので、いつかは買いたいと思っていました。買うなら、ファズがいいなーと。ファズ男、ファズ子、ファズ太郎。よく音はわかんないんですが、昔のブルースロックではよく使われたらしいという情報を得ていて、かなり興味を持っていました。早速”どれがファズw?”って千葉ちゃんにきくと、”BIG MUFFが代表的だねー”って言ってたので見てみました。"Double muff”→"Big muff”→”English Muff'n”という感じに値段が高くなっていました。なら、”English Muff'n”だろ。的な感じで試奏を頼みました。
 うわーお。スゴイカッコイイ音じゃないか。ディストーションとは違い、なんか音の中で細かい虫が逃げ惑っているような感じ。でも、これはファズとはちょっと違うものらしいですが、かなり気に入りました。カッティングも素晴らしい。と言ってもペーペーなんで、他のを試奏すればもっといいのがあるのかもしれませんけど。なんか店員さんがベラベラ言ってたけど、全然わけわかんない。とりあえず、他のMUFFと技術者が違いフランス人であること、真空管積んでてマーシャルとの相性は抜群なんだけど、ジャズコとはイマイチらしいことくらいしかわかりませんでした。でも、エフェクター買う気になって、自分のギターで試奏してよかったら買おうかと思います。定価\42,000也。
 その後、千葉家でクメッチも交えて餃子ナイト。うまかったけど、熱くて口の中火傷したとこ、まだ痛いです。で、泣きのギタリスト千葉のオススメ”今、会いに行きます”を見て、千葉再度涙涙。凄く練ってあって感動の話なんだけど、泣けない自分。何見ても泣けない気がして無念。だれか絶対泣ける映画オススメしてください。
 以上。

FRIDAY NIGHT GIG

Ryo-hei2005-07-15

 と、題されたパチンコの知り合いのライブに、本日行ってまいりました。久々にライヴなんてものに行くんで、どういうバンドが出てくるんだろうとワクワクドキドキしながら町田まで行って参りましたよ、一人で。だって急だったから、一緒に行く人見つけられなくて。友達少ないわけじゃないですよ。別に友達少ないわけじゃ・・・ないよね?ないないない!だってだって!・・・多いはずです・・・多分。てな、転校ばっかしてたどーも、僕です。千葉ちゃん許可なくこのセリフ使わないように。俺もパクリだけどねw
 町田なんて初めて行くとこで、行き方もよーわからんかった。とりあえず携帯で調べたら結構遠くて、下北から小田急線ってことがわかり電車の旅 with i-pod。ホントi-podあってよかったよ。電車ではsmashing pumpkings→the hivesthe white stripesってな感じで回しながらガタゴトと。あと覚えてるのは、下北で外人さんがリンゴを丸かじりしてたこと、結構電車に乗ったのに多摩川を渡ったこと、窓越しに反対側のホームにいたお姉さんのカバンがずり落ちたこと。彼是1時間くらいかけて”PLAY HOUSE”というライヴハウスに着きました。
 お客は少なくて25人くらい。ガランと中心に3つ机が並ぶ。端のカウンター的な机の近くに落ち着きました。客層は広く、高校生〜おばさん。メンバーのお母さんかな?そういうライヴなんだと感じました。知り合いは”少年アジト”ってバンドのドラマーらしい。少年アジト・・・まー腹抱えて笑ってくれよって言われたんで、あんまり期待はしませんでした。エンターテイメント色が濃いんだろーなー。一人で来てよかったと思いました。そうこうしてるうちにライヴも始まりました。
 トップは知り合いの”少年アジト”。前行こうかなと思っていると、”セーラー服を脱がさないで”が流れてきたので留まりました。知り合いは全身タイツ。ベースは男でチャイナドレス。コーラス2人の女の子は超セクシー。やっちゃったなと。エンターテイメント色高いってかエンターテイメント。半笑いで口が閉じず。サイコルシェイムハルカリオレンジレンジ+スティーブン・ヴァイで気志団やってる感じ。OH MY・・・。と思っていると、演奏はなかなかしっかりしている!さすが、音楽学校出ではあるなー。スラップも決まってる〜。思わず立っちゃった瞬間もありました。でも、前には行けないなー。ベースの人明らかに俺に催促してるけど、ゴメンなさい。こんなバンドもありなのかと新鮮でした。
 次のバンドはプレベセミアコのよくある爽やかバンド。演奏も凄くて、曲もよく練ってあってCDショップに並んでてもおかしくはない感じ。ギターヴォーカルがTHE ALFEEの人に見えてなりません。MCが素晴らしく、”この間沖縄に行きまして〜”って感じでプププと笑える話でした。
 3番目はただならぬ雰囲気のバンド。このバンドが1番かっこよかったかなー。ベースの人は何かにとりつかれたように、低姿勢でウネウネ動きながら弾いてました。ギターはTHE MUSICばりで、ヴォーカルは俺らを見下すようにしながらオペラ的な声で歌う。バンドは化学反応だってのを再認して、まじまじと見つめてました。
 4番目はうぁ〜お、V系バンド。このバンドが出てくると女の子がキャーキャー言って、お客は50人程に。茶髪のデブ〜ホステス風なお姉ちゃん。泣いたり、ブンブン体動かしてる子や、写真をとりまくる子も。ライヴハウス側もこのバンドが1番集客力あると知っててか、演出も金かかってました。演奏はさすがV系バンド、必要以上に髪かきあげすぎ。ベースの人においては弾いてないのに音がする?打ち込みと聴き間違えたかな?演奏はよく見てなく、オーディエンスばっか見つめてまいた。俺がヴォーカルのマネして、手を大きく開くと巨大女と目が合い、持っていた小さな金庫で殴られるかと思いました。何はともあれ、このバンドがこの子らの心の支えになってるんなら、ほっておいた方がいいかなと。
 最後は青春ポップ・パンクバンド。あのバンドの後だったので、妙に親近感覚えてノリノリでした。やってる子らも若けりゃ、曲から伝わるものも若い。な〜んで俺はこんな音楽しなかったんだろうって思うくらい楽しげな男女混合バンド。ドラムの女の子がスゴイ!スパーン、スパーン!って決めてっちゃうし、眉にしわ寄せたり、笑ったりで楽しそう。さっきのV系バンドの猫ドラマーの7倍はカッコイイ!しかも、美人。しかも、美人!しかも、美人!!スラッと背の高い上戸彩。KO寸前でした。
 やっぱ何だかんだ言っても、みんな上手いわ。改めて自分の下手さを痛感。俺もひたすら練習して、ああいうとこで出来るようになろう!と、演奏云々より精神的にインスパイアされた、久々のライヴでした。
 帰りはthe white stripessonic youthと流して帰りました。京王線で人身事故があったらしく、別のルートで別の角度から多摩川を見ながら。